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ほくほく線にのって…

離れて暮らす父が2005年9月に事故で脳挫傷、頭蓋骨陥没骨折で入院。
5ヶ月経ってようやく退院しました。
ほくほく線で父の見舞いに行った日々のこと忘れないように書き留めました。(2014年12月父他界)
両親と祖母の老老介護、遠距離介護についての想いを綴ります。(2011年12月祖母他界)
2016年2月、母を呼び寄せ、遠距離介護は近距離介護に。
(2022年2月母他界)
明日の記憶
またもや、本の紹介です。
若年性アルツハイマーをテーマにした小説を読んだ。渡辺謙さん主演で映画化もされたのでご存知の方も多いと思う。
「最近ちょっと物忘れがひどい」といった初期の段階からどんどんアルツハイマーの症状が進行してゆく様がリアルだ。指の間からサラサラとこぼれおちる砂のように短期記憶が失われてゆく。本人のいらだちと恐怖が手にとるように描写されている。

私はほぼ毎日のようにDSの脳トレをやっているが漢字や数字を2分間眺めそれを思い出して書くというテストで思い出しながら書き始めて1分半を過ぎると全く頭の中が真っ白になり何一つ思い出すことができなくなる。あの感じに近いのだろうと思った。
恐ろしいと思う。

漢字がわからないという父もこの小説の主人公のような気持ちでいるのだろうか。素直に単にわからないということではなく、なぜ、わからないのだ?という問いと戦っているのだろうか。祖母の「最近、もの覚えが悪くて・・・」というのもどんどん忘れてしまう恐怖の中での言葉なのだろうか。
死が怖いのではなく自分が自分でなくなるのが怖いのだと聞いた事がある。まさにそういう体験をさせてくれる小説だった。


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Posted by roku
/ 07:22 / comments(0) /
おばあちゃんが、ぼけた。
『おばあちゃんが、ぼけた』を読む。村瀬さんというグループホームで働く男性が書いた本だ。最初、大きな介護施設で働いていた村瀬さん。そこではスピードと効率を重視する介護が行われていた。お年寄りの持つペースとリズムをことごとく乱し、老いのゆっくりタイムを待てない職員。ゆっくり歩く人を車椅子に乗せて連れ去り、まだこぼしてもいないのに湯のみを取り上げる。

厳しくしつけられている明治の人はオムツにおしっこなどできませんという。
もちろん痴呆の程度は人それぞれだとは思うけど、確かにオムツにおしっこはできないかも。他人にお風呂に入れてもらうのも抵抗がある。
うちの祖母も従姉妹の結婚式に参列したとき、式場の人が用意した車椅子には頑として座ろうとはしなかった。
村瀬さんは言う。
『ぼけに障害を与えているのは社会の方で、住み慣れた地域から離れ、施設や病院をたらい回しにされることでお年寄りたちは混乱する。その混乱を力ずくで押さえ込むことでぼけはますますひどくなる。』

村瀬さんの働く宅老所でのお年寄りのエピソードは楽しい。何もできないと思っていたおばあちゃんが上手に包丁を使い柿の皮を剥いたりもする。

あとがきに谷川俊太郎さんが書いているようにこの世には「意味」で割り切れない「存在」があるし、役に立つ立たないということだけで人は判断できない。

中高生くらいの子たちにもぜひ読んでもらいたいなと思う一冊だった。

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Posted by roku
/ 13:06 / comments(0) /